星座の由来となる神話、残りも少なくなってきました。
次は山羊座、磨羯宮(まかつ)です。
星座とサインは似た名前が多いのですが、山羊と磨羯、大きく違っていますね。
日本に渡来した占星術は西洋式よりもインド式が先で、インド式は西洋占星術が流入した時、神話の山羊は「上半身が山羊、下半身が魚」という異形だったことから山羊派、魚派の2つの占星術流派が生まれました。
磨羯とはインドの想像上の怪魚マカラのことで、日本には魚派の占星術が入ってきたことにより、現在でもサインに磨羯が使われているのです。
さて、「上半身が山羊、下半身が魚」といえばギリシャ神話で牧神と崇められているアイギパーンしかいません。
全能の神ゼウスの父であるティーターンとゼウスが戦った時、アイギパーンは下半身を魚に変えて海に潜り、貝殻を拾い上げてそれを鳴らしたところ、ティーターンを始めとするゼウスの敵側が轟音に驚いて逃げまわったことから、ゼウスはその功績を残すために星座にした、といわれています。
なかなか勇ましいエピソードですが、じつは諸説あり、もうひとつの神話ではギリシャ神話の最終戦争となる怪物デュポンとの戦いの際、逃げ惑う神々は動物に化けて身を隠そうとしましたが、アイギパーンはパニックに陥って下半身だけを魚にして逃げようとしました。
その姿があまりに滑稽だったことから、ゼウスはその姿を残そうと星座にした、という話。
山羊座、磨羯宮の人はできるだけ前者の神話だけを覚えておいてくださいね。