現在は国際天文学連合(IAU)によって88に定められている天空の星座ですが、星座を最初に形作ったのは紀元前4200年年頃のエジプトで、当時から黄道を用いた星占いを行っていましたが、星座の数ははっきりしていません。
星座の数はその後、ギリシャに伝わり、紆余曲折の後、紀元2世紀になって天文学者のクラウディオス・プトレマイオスによって48の星座が確定されました。
これが有名な「トレミーの48星座」です。
トレミーとはプトレマイオスの英語読みといいます。
Ptolemaeusがラテン読みで、英称がPtolemy、英語ってなんでも略しちゃうんですね。
プトレマイオスといえば当時の天文学における権威であり、天動説の提唱者でした。
星座が今よりもずっと少ないのは北半球からしか見ることができない星座しか定めていなかったからです。
16世紀に入ると大航海時代となり、南半球から見える星々にも星座がつけられました。
プトレマイオスの天動説の信ぴょう性が失われてコペルニクスの地動説が支持されていくわけですが、現在の88星座のうち、北半球で見られる星座のほとんどが「トレミーの48星座」と変わらないことを考えると、プトレマイオスの残した業績の高さは揺るぎないものがあるといえるでしょう。