医学は現代において最先端の学問と技術で発達している分野ですが、それでも人間の身体すべてが解明されたわけでもなければ、克服できない難病も数多くあります。
それでも医学と哲学が同じ分野で語られていたギリシャ時代に比べたら、ずっと病気や怪我の治療は進歩しています。
では星占いはどうでしょう?
星占いと天文学が混在していた時代から進歩したことと言えば、天動説が地動説になったことぐらいでしょうか?
もちろん人類は月に降り立ったしハヤブサはイトカワからサンプルを採取してきたし、火星へ片道切符で移住しようという計画も出てきているくらい天文学は進歩してきていますが、それでも、つい最近まで宇宙は緩やかに縮小しているという定説が急速に膨大しているという説に変わり、相変わらずビッグバン以前の宇宙はどうだったのか、ブラックホールの正体とは何か、ブラックマターとはどんな力を持っているのか、まったく分かっていません。
現在でも夜空に輝く星々は人類に取って神秘的なままなのです。
目に見えて、しっかりと天空に存在していながら、それらの謎が解けないというのはもっとも知的好奇心をそそる対象であることは間違いありません。
だからこそ、天文学者や哲学者は星の動きをつぶさに観察し、その不可解な動きや不規則な整列の中から何がしかの絶対的な力(いわゆる神の存在)や、啓示的なものを感じ取ろうとしたのでしょう。
つまり、これが星占いの始まりなのです。