天胡星(てんこせい)は、一言で言うなれば「病人」の星です。
人の人生で表すと、老齢期にさしかかった人が床について身体を休ませているようなイメージです。
身体はだんだんと衰えてきたけれど、気持ちの中ではまだまだ元気で、やりたいことがたくさんある。
体調は若い頃よりも確実に劣り、しかし、心と頭の中は夢に満ち溢れているという、その矛盾が、天胡星の持つ大きな特徴です。
もちろん、この星があるからといって必ずしも体調を崩すということではないのですが、それでもそうした傾向があることは事実です。
天胡星の精神は、無意識の世界に近く、空想の世界をいつもさまよっているような、ロマンティックな性質をしています。
物事を美化したいという意識が強く、直観力にも優れているので、美的センスは一流です。
身体が衰え始めた頃の星ですが、気持ちだけがいつまでも元気なのです。
自分の置かれた現実の世界と、心の中に描かれる様々な精神世界との狭間で生まれる葛藤が、天胡星の人の感性をより研ぎ澄ませていきます。
それは、病床で自分の夢を思い描く老人そのものです。
気持ちはいつでも自由なのに、身体が思うようにならない。
天胡星の持つパワーは「4点」と、決して大きくはありません。
しかし、これらの葛藤は天胡星を持つ人を確実に成長させてくれます。
「気づき」の大切な星です。