甲寅は、木性の陽干である「甲(きのえ)」と、春の十二支である「寅(とら)」が一つになって成立している干支です。
干支番号は51番、寅は春の樹木にあたる十二支で、大きな木が二つ揃う形となります。
このことから、この干支の廻る日に生まれた人は、力強い生命力を持つ、活力のある人となります。
また、「寅」は春の始まり⇒生命の始まりを意味しますので、明るく開放的な質を持ち合わせているのですが、同じ性質(この場合は木性)が揃うということは、その人の頑固な性質がより助長されることとなります。
ですので、内面には明るい希望を見つめつつも、周囲には譲れない頑固な意思も持ち合わせていることになります。
とはいえ、基本的には明るい人です。
そして春の樹木ということで、周囲の人々にもその明るさを分けていく形になります。
指導者としての素質を持ち合わせているので、人々を導いていくのも得意でしょう。
では、頑固な性質はどのような作用となるのかというと、例えばこれは自分の地位を保持するための踏ん張りに対して働きます。
「寅」は本来、十二支の中でも攻撃性の強い生物となります。
この攻撃性は負けず嫌いな性格として甲寅の人の内面に形成され、人生を歩んでいく中で、ちょっとやそっとのことでは倒れない、しぶとい精神が作られていきます。
また、大きな樹木は基本的には不動の存在です。
ですので、自分の生きやすい立地を見つけることが出来れば、そこからはそれを保持しようという気持ちをどこまでも突き通そうとします。
そして、その場所で更に住みやすい土壌を築き上げていこうとするのです。
安定思考な干支であるということがいえますね。
春にたくさんの芽を咲かせる樹木のように、真っ直ぐで正義感の強い甲寅の人ですが、協調は出来ても、嘘やお世辞を言うのは苦手なほうですから、そういったことを求められやすい場では孤立しやすいかもしれません。