丁卯は、火性の陰干「丁(ひのと)」と「卯(う)」という十二支が合体して成立している干支です。
干支番号は4番、丁(ひのと)は丙火と同じく火性の干ですが、丙は太陽のような大きな炎であるのに対して、丁は小さな火です。
しかしこれは、スケールが小さいという意味ではありません。
丁は、実に様々な光に例えられます。
例えば、丙が太陽であるのに対して、丁はお月様。
暗く、そして広大な夜空の一点の光です。
その丁の下に「卯(草花)」が組み合わさることで、ススキの頭が波打つ草原の上に昇る満月をイメージしてみてください。
そのビジュアルは、夜の野原に美しい景色を生み出しています。
私たちを柔らかい光で包み込んでくれ、そしてその美しい容姿で楽しませてくれます。
またその他にも、丁は別名「灯」と表されることもあり、暗い夜道の外灯や、玄関のともし火となって私たちの道を照らし出してくれる、重要な存在となります。
ですので、丁の火の生まれの人は、丙の人よりも更にミステリアスな魅力を持った不思議な人という印象が強く出ます。
丁卯の日に生まれた人は、生まれながらに容姿端麗、特に女性にこの傾向が強く出ますが、男性でも、キラリと光る美麗な風貌を与えられていることが多いです。
丁卯の生まれの人に限らず、丁の性質を持ち合わせている人は、基本的に美男美女が多いです。
しかしながら、これらはいつまでたっても他人の評価なのですね。
美しい彼らに限って、どんなに年をとっても自分の美しさに興味を持たない、つまり自覚のない人が多いのです。
とはいえ、おしゃれな人は多いですよ。
美的センスはあるから。
ただ、自分が人々の注目を集めるような容姿であるということにあまり意識がいかないというだけ。
しかし、それがかえって気取らない性格となって、多くの人々に安心感を与えます。
丁卯の人はもともと家庭的であり協調性も高く、内面的にも人を引き付ける魅力的な人が多いので、対人関係は意図しなくとも広がっていきます。
多少、金銭や常識に対する危機感が薄いところを落ち合わせているため、家庭でも職場でも頼れる妻や上司に巡り合うことで十分に才能を発揮できるようになります。
丁卯生まれの人には、独創的な才能も一緒に与えられています。
適職は、その独自の才能を発揮できるような分野ですね。
また、大きな炎は、時として何者にも止められない勢いで燃えることがあります。
瞬発力です。
しかし、丁と卯という草花が組み合わさったこの干支は、小さな草花が永続的に炎を燃やしてくれます。
ですので、持続力のある炎を維持することが出来るのです。
また、炉の中でコントロールされた炎のような、理想的な精神状態を保つことが出来ます。
「ゆらゆらと情熱を心に秘めるロマンティスト」
こんな言葉がぴったりなのが、丁卯の生まれの人たちなのです。