ミステリアスな「月に囚われた男」

月にまつわるミステリアスな物語は竹取物語(かぐや姫ですね:世界最古のSFなんて言われています)を始めとしていくつもありますが、あまり注目されてはいないけれど秀逸だったのが、2009年イギリスで製作された「月に囚われていた男(原題はそのものズバリMoonです)」でしょう。

「2001年宇宙の旅」や「エイリアン」といった60~80年代SF傑作映画のオマージュ的要素を盛り込みつつ、科学の進んだ現代のテーマに焦点を当てているところに、この映画の面白さがあり、月のミステリアスな雰囲気にぴったりのスリラー的内容となっています。

ちょっとだけストーリーを説明すると、核燃料生産企業の「ルナ産業」は月で宇宙資源エネルギーのヘリウム3採掘を行っており、その掘削作業現場がある月の裏側で、主人公のサム・ベルはたった1人で現場監督をしています。

サムは掘削作業中、事故を起こしてしまい、なぜか意識を回復したのはベース基地の医務室。

不審に思ったサムは事故現場に戻りますが、そこで目にしたのは事故を起こしたまま意識不明で放置されていた自分だった…。

この映画もここまでの段階ではかなりシュールですが、結末はしっかりと映画のエンタテインメントを持っているので安心してくださいね。

ちなみにこの映画の監督はアバンギャルドなミュージシャン、デビッド・ボウイの息子、ダンカン・ジョーンズです。

低予算ですが中身の詰まった映画なので、興味のある方はぜひ。

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