日本で風水が広まったきっかけは?

日本で風水が広まったのは自ら「風水先生」を名乗る小説家であり学者の荒俣宏氏(正確には奥さんの荒俣泰子氏)が1994年に「風水先生 地相占術の驚異」を刊行してからのことです。

つい最近のことですね。

荒俣氏といえばサラリーマン時代から怪奇幻想文学の翻訳を行い、作家となってから「世界幻想文学大系」(全45刊)の編集担当、さらに1985年になると「帝都物語」シリーズなど次々とベストセラーを刊行するなどインテリジェンスのある著名人として有名です。

その荒俣氏が「風水」を題材に選んだだけに、マスコミはその新鮮な言葉に飛びつき、風水ブームが始まりました。

なお、荒俣氏の「風水」はあくまで地相占術という風水伝統に則ったスタイルであったことに対し、例によって上澄みのカンタンな部分だけを吸い取って流したのがマスコミという図式になります。

とはいえ、風水の深みはそれだけで風水に権威を与えます。

わけがわからないけれど中国古来から続く占術だから確かなはず!という認識が他力本願の人のツボにハマり、俄風水師が日本にも多く誕生、かくして原型風水とは無縁な理気派もどきの風水が日本に定着しました。

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