陰陽思想から五行説、そして八卦まで考えだしたのが伝説上の神であり皇帝の伏犠。
日本やギリシア神話、北欧神話に登場する神々に負けないくらいの超人です。
中国神話では人類の生活向上のためにあらゆる文化を生み出した人物となっており、当時は紐の結び目で約束事を表わしていた結縄の代わりに文字を考え出し、蜘蛛の巣にならって網を作って漁を教え、天地の理(ことわり)を説くために八卦を描いたといいます。
ギリシア神話のゼウスだとか日本神話の素盞嗚命(スサノオノミコト)のように荒ぶる神様ではなく、文化的側面の強い神様であるところがいいですね。
日本神話で言えば大国主命(オオクニヌシノミコト)といったところでしょうか。
中でも天地の理を表す八卦はその後、風水だけでなくあらゆる東洋占術に用いられるようになります。
「当たるも八卦、当たらぬも八卦」なんて言葉が軽薄な占術師によって流行ってしまいましたが、じつは八卦、すごく奥深い世界です。
なにしろ八卦は陽の一本線(ー)と陰の単線二本(- -)の組み合わせだけで森羅万象を表現して将来的な予測まで行ってしまうのですから。
ちなみにこの二本の線、コンピューター言語の二進法、0と1に似ていませんか?