陰陽思想は陰と陽の二元的成り立ちを十干に用いています。
それが陰陽五行説。
木は樹木の成長・発育の様子を表現し、春の象徴となります。
火は光りをもたらす炎、また灼熱の性質を表現し、夏の象徴となります。
土は植物の芽が土の中にいることで万物の育成と保護を表現し、季節の変わり目の象徴となります。
金は土の中にある鉱物を意味し、金属の持つ堅固、冷徹を表現、秋を象徴します。
水は湧き出る泉こそ命の源であるという意味から胎内と霊性を表現、冬を象徴します。
この五元素が五行説の基本であり、五元素が森羅万象を作り出しました。
始まりの混沌から太極が生まれ、陰の中から冷たい部分が北へ移動して水行を生じさせます。
陽の中から熱い部分が南に移動して火行を生じさせます。
陽に残った部分は東に移動して木行を生じさせ、陰に残った部分は西に移動して金行を生じさせます。
さらに四方から残った陰陽が中央に集まって土行が生じました。
こうして東西南北の地形を表す方法は陰陽五行説によって生成されました。
その方向を示すのは十二支で、360度を12で割った30度がそれぞれの十二支に与えられており、北の子から東に卯、南の午に西の酉、さらに方向性を分かりやすく示す方法として丑と寅の間、北東に「艮(うしとら)」、辰と巳の間、南東に「巽(たつみ)」、未と申の間、南西に「坤(ひつじさる)」、戌と亥の間、北西に「乾(いぬい)」を設けました。