十干十二支に複雑な意味を持たせた思想家とはすう衍(すうえん:すうの漢字は馬偏に芻の旁)。
諸子百家の一派で、六家のひとつ陰陽家の出身。
すう衍は陰陽思想を元にした五行説を唱え、それが各地の諸侯におおいに持て囃されたことから周の戦国時代、一気にブレイクしました。
陰陽思想と五行説、なかなか難しいので、できるだけ簡単に説明しますね。
ほんの入口しか紹介しないので興味のある人は本格的な書物で研究してください。
それから詳しい人はできるだけツッコミを入れないように。
ホントに陰陽五行説の扉を開くだけですから。
まず陰陽説。
人の営みから自然の摂理、宇宙の原理にいたるまでの森羅万象、すべては陰と陽の対極しているふたつの構成物から成り立っており、生成消滅はこの陰と陽の気によって起こるというのが基本的な考え方。
次に五行説。
すべての物は木・火・土・金・水の五つの元素によって生成されており、これらが互いに影響しあうと陰と陽の連鎖反応がさまざまな形で起きる、という考え方。
この二つが組み合わされて陰陽五行説が完成しました。
ちなみに陰陽説の太極図(モノクロで勾玉みたいな形が対称となって円形を作っているデザイン)、意外と見たことの多い人もいるでしょう。
ちょっと世代の古い人ならブルース・リーの映画「燃えよドラゴン」でお馴染みですね。
陰陽五行説なんて難しい話は関係ないね、と思いつつも、じつは現代の日々の生活に、微妙に登場してくるんですよ、この陰陽五行説ってやつ。