亥は日本ではイノシシを指しますが、中国など他の国ではブタのことを指します。
ですから12支にイノシシがいるのは日本ぐらいで、他の国はブタなのです。
これは、日本ではブタを飼う風習がなかったためです。
しかしブタとイノシシはそこまで遠くはありません。
イノシシはブタの先祖で、イノシシを家畜化して品種改良したものがブタなのです。
ブタを飼っていなかったからと言って、イノシシを飼う風習もありませんでした。
イノシシは狩猟の対象となっていて、狩って食用とされていました。
しかし猪突猛進と言うぐらいですから、イノシシを捕らえるのも易しくはありませんでした。
イノシシは神経質で警戒心が強いため、不用意に近づくと襲ってきます。
70kgをも超える体で、時速45kmものスピードで走ります。
さらに牙もあるため、その全力の攻撃は大人でも大怪我を負うこともあり、下手をすると死に至る場合もあります。
アメリカでは470kgもある野生のイノシシが仕留められたこともあり、日本でも220kgものイノシシが捕らえられたことがありました。
それだけ大きな体で突っ込んでこられたら、ひとたまりもありません。
猪突猛進という言葉からイノシシはまっすぐしか走れないように思われていますが、そうではありません。
その勢いで曲がるのは大変ですが、それでもブレーキをしたりして曲がれます。
曲がれないわけではなく、猛進する勢いが強いからその言葉ができたのです。
野生のイノシシに会った際は、刺激を与えないようにして下さい。
ゆっくり後ずさりして逃げれば大丈夫です。
走って逃げると、追いかけてくる場合があります。
それこそ、猪突猛進で。