干支の話では、牛はネズミと対照的に好感を持って描かれています。
自分が遅いからと1日早く出て、一番早くに神様の下に着きます。
自らの足の遅さを自覚して、早く出るのです。
ネズミには出し抜かれましたが、その粘り強さ、忍耐力、努力する姿勢が認められて、2番目になったのでしょう。
牛は古来より、家畜として重宝されてきました。
その肉はどこの部位も無駄なく食され、食用ではない乳牛からは乳を搾り、骨や皮なども様々なところで利用され、牛車などではその力で車を牽いて人々の交通手段や農耕用にも用いられました。
牛糞などですら燃料や肥料に使われるのです。
また、外国でもロデオや闘牛などのように、興行や競技もあるぐらいです。
そのように、牛はずっと人々と密接な関係を築いてきたのです。
それで牛が人々から好感を持たれているのかもしれません。
牛と言えば、いつも何かを食べているイメージありませんか?
牛は一度飲み込んだ食べ物をまた口に戻して再度食べる『反芻』をする生き物です。
牛には胃が4つもあります。
胃液があるのは4つ目の胃だけで、他の3つは食道が変化したものです。
何度も噛んだり唾液と混ぜたりして、消化を助けるのです。
消化に時間がかかるので、反芻しているのです。
決して、食いしん坊だからというわけではありません。