フロイトとユングの夢分析、あるいは夢解釈の方法論は違っていても無意識のメッセージを探り当てて精神的な治療に当てるという意味では変わりありません。
夢分析の簡単な例を上げてみましょう。
ある日を境に、毎日、同じ郵便配達が手紙を届けに来るけれど、その手紙の中身は白紙だったりまったくの意味不明の文章だったり、という夢を見るようになったとします。
時には驚くような内容が書かれている時もありますが、起きた時には手紙の配達だけを覚えていて内容はすっかり忘れてしまっているという状況が続いたことによって、寝不足が続き、ストレスが溜まったために夢分析を受けたとします。
夢分析では、ある日を境に、という現象からその日を特定、その日の行動を調べながら夢を導いたキーワードを探していきます。
調べた結果、夕食の時にたまたま見ていたバラエティ番組の素人インタビューに田中さんという苗字の人が出ていたことが判明しました。
田中さんをキーワードに無意識を調べていったら、小さい頃、田中さんと友達だったけれど、引っ越して別れた後、田中さんから貰った手紙に返事を出していないことが分かりました。
いつか手紙を出そう、と思いながら返事を書かなかったことを後悔していましたが、いつの間にか、その後悔は無意識に収納されていたけれど、TVを見たことによって無意識から後悔のメッセージが届けられたわけです。
この場合の対処法は田中さんに連絡を取ることで、同じ夢をまったく見なくなるようになります。