ヒトキメラの発生率はおよそ70万人に1人の割合と言われていますが、100万人に1人というさらに低い確率で発生する血液型があります。
それがボンベイブラッド。
インドのボンベイ(現在のムンバイ)で発見されたことからこの名称で呼ばれており、血液型上ではO型の亜種になります。
血液の表面にはH抗原があり、それにA抗原やB抗原がぶら下がっているのでABO式血液型を判別することができます。
しかしボンベイ型は最初からH抗原がないのでA・B抗原がありません。
ここで思い出していただきたいのがO型。
やはりO型にもA・B抗原がないのでボンベイ型は一般的な血液検査ではO型と判断されてしまうのです。
しかしO型にはH抗原があるので輸血すると凝集します。
ボンベイ型にはボンベイ型しか輸血できないことから、ボンベイ型を持つ人は定期的に輸血をして、血液バンクに冷凍保存しておく必要があります。
またボンベイ型の人がO型と結婚すると、ABO式血液型ではO型同士なのでO型の子供しか生まれてこないはずなのにA型やB型が生まれてくることになります。
これが原因でお互いの不倫疑惑まで発展したケースがありました。
O型の人の女性が浮気して違う男性のA型やB型の子供を産んだ時は「じつは私、ボンベイブラッドなの」と言えば、男性を騙せる可能性がほんの少しだけあります。
100万分の1程度の確率ですけれど。
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