盆踊りの太鼓は、いくつもある和太鼓のうちの一つに過ぎません。
和太鼓は他にも雅楽でも使われますし、大勢で叩く組太鼓もあります。
普通に置かれているものだけではなく、抱えて持つものや、山車のように曳くタイプの太鼓もあるのです。
阿波踊りで使われるものは、リュックサックを逆に背負うように太鼓を体の正面に担ぎます。
胴の部分が短く平たい太鼓を縦に持って、左右から叩く形になります。
マーチングバンドのバスドラムのようです。
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阿波踊りは町を練り歩く踊りですので、歩きながら叩くためにそのようになったのでしょう。
ただ歩くだけではなく、10㎏近くもある太鼓を持って叩きながら行進するのですから、なかなか体力を使う太鼓です。
ですが、その分迫力もあり、大勢で叩いている姿は圧巻です。
盆踊りや阿波踊りのような迫力のあるものもあれば、雅楽のように雅なものもあります。
雅楽ではリズムを刻むというほど多く叩かないため、区切りをつけているように感じます。
曲によっては八小節ごとに一度叩くだけなのです。
しかし、その太鼓が曲のアクセントとなり、厳かな印象を与えます。
太鼓は他の楽器と違って、音階がなく単音です。
それでも日本では古来から重要な楽器とされ、人々の心をも打ってきたのです。