夏の日の夕暮れ、どこかから聞こえる盆踊りの音。
耳を澄ますと太鼓の音が聞こえてきます。
その音に釣られて行ってみると、そこには大きなやぐらが。
やぐらの上では太鼓が叩かれ、その周りには盆踊りを踊る浴衣姿の人々。
夏に見かける風景です。
太鼓を叩いている場面も、こういうときでないと見かけることもないでしょう。
やぐらの高いところで叩いている姿に、子供ながらに惹かれたことがある人も多いかもしれません。
普段とは違う非日常の空間に、盆踊りと太鼓は誘ってくれます。
最近では祭も少なくなってはきましたが、それでも盆踊りは脈々と受け継がれています。
盆踊りは元々、空也上人によって始められたと言う念仏踊りがお盆の行事と結びついて広まったとされています。
だからお盆の時期に行われるのです。
また、その土地の結束を深めるための機能も果たしているので、各地にご当地音頭があるのです。
市町村単位で音頭があり、地元の名産などを唄っています。
その盆踊りで欠かせないものが太鼓でしょう。
盆踊りはテープやCDで流し、太鼓は生音で、というところが多くあります。
太鼓があると盆踊りも盛り上がるので、そこはこだわるところが多いからです。
あの太鼓の低音が聞こえてくると、心が昂ぶってきます。
夏祭りの盆踊りには欠かせないものなのです。