修復歴のある中古車をチェックするのは素人でも意外とできることですが、事故車は基本骨格を修理・交換した車ばかりではありません。
外観上、なんの問題も見られない事故車もあります。
その1つが冠水車。
水没した車ですね。
外観上、まったく他の車と変わりないのは清掃作業が済んでいるからです。
もちろん、大きく衝突しているわけではないので基本骨格にも問題がありません。
では、なぜ事故車扱いになるのでしょう。
冠水車は水没の度合いにもよりますが、シート上まで水没した場合、どれほど修理・交換してもすべてを新品に交換しない限り、時間の経過とともに修理・交換箇所以外のところで故障が発生する危険性を持っているからなのです。
水没車はエンジンまで水が侵入します。
エンジン内部に水は禁物ですから、水が侵入したエンジンは完全なオーバーホールが必要ですが、そのほかにもトランスミッションのオーバーホール、バッテリーや内装の交換など、完全に動けるようにするまでの費用は新車を購入する金額とほとんど同じになってしまいます。
そこで中古車市場に出回る水没車は、とりあえず走れる状態まで復帰させて完全な修理まで行っていない、つまり費用をそこまでかけていない格安車として販売しています。
良心的な店舗ならば冠水車と説明するでしょうけれど、売ることを優先する販売店だと格安の理由をはっきりと言わないこともあるので、格安の車を購入する際は理由を確かめてからにしてくださいね。