公正取引委員会や日本自動車査定協会で定めている事故車は修復歴ありと義務付けられている車は基本骨格の修理・交換をしたものと定義されています。
基本骨格とはモノコックとフレームのことですね。
現在の車はキャビン部を保護するモノコック構造になっており、床面をフレームと呼びます。
このモノコック構造は衝撃を受けた時、キャビン部への衝撃をできるだけ軽減して他へ逃す複雑な構造になっています。
段ボール箱の一部を押すと他の箇所が歪むようなものですね。
その複雑な構造の一部を修理・交換すると衝撃の吸収・軽減の機能が著しく低下すること、衝撃を受けた場所を修理・交換しても他の場所に歪みが生じている可能性があるため、基本骨格を修理・交換した車は事故車の扱いになるのです。
したがって事故を起こしたといっても基本骨格に影響が及んでいない車は修復歴ありとはなりません。
フェンダーやドア、バンパーの交換などは単なる修理扱いなので、修復歴を確認する必要はないでしょう。
基本骨格を修理した車は再度の衝突の際の安全面だけでなく、走行性能に影響が出ることもあって敬遠されます。
フレームやモノコックのわずかなズレ、歪み、弱くなった強度は全体的なバランスを崩すことからハンドルが左右どちらかに取られたり、一定の速度になると振動したり、ボディから軋み音がでたりします。
修復歴ありの中古車を購入する際は、必ず試乗を行ってください。
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