■「平」は「平」でも・・・
初めて自分で出願した人が、その後に特許庁から届いた書類の中に、「自分の特許願」に対して与えられた番号が「平2-345・・・」などと打ってあるのを見て、次のように言ったといいます。
「平2-345・・・」?「平」(へい)ってことは、「甲乙平」の評価の中で一番悪いということじゃないか!やっぱり、素人が作成して出したのがまずかったかぁ~・・・。
もちろん、これは勘違いです。「平」(へい)というのは、「平成」の頭文字なのです。平成に出したから、「平」というわけです。それにしても、落語の中に出てくるような話です。(但し、現在では「特願2004‐○○○・・」といった表記法になっています)
■見直しは書類作業の基本
それから出願した後に、特許庁から「補正命令」を受けることがあります。この場合、出願書類を「訂正または補充」(補正)するよう、補正の方法を指示された用紙が届くことになります。
この補正は、初めての自己出願などでは、「印」に絡むこと多いようです。つまり、「届けと違う印」を押していたり、「不鮮明な印」であったり、また「押し忘れ」など、どれもウッカリミスばかり。
それでも、この補正を受けたことで、「出願日」が変わるということはないので、その点は心配しなくてもよいのです。要は、作成した書類の見直しが肝心。「見直しは書類作業の基本」です。
■個人の「自己出願」発明はマークされている?
自分で出願書類を作成して出願した人には、1年半以上すぎたころ(つまり明細書が公開された後)、幾つかの会社から、「発明の売り込み」を手伝うという趣旨の案内書が届くことがあるかもしれません。(私にもそうした案内がたくさん送られてきたことがあります)
案内書の文面の冒頭には、「あなたの発明の公開特許広報を拝見させていただきました」とあり、発明の名称や公開番号も載っていたりします。
そして、発明の「売り込みの代行」をしてくれるというのです。(権利の譲渡、ライセンス契約などの手伝いまで。もちろん、お金を払えばですが)。
それらの案内の中には、「(あなたの発明に)表彰状贈呈をすることに決まりました」と書いてあるものも。「決まりました」といっても、もちろんのこと、そこに申し込みをして、お金を払わなければ、贈呈されることはありませんが(笑)。
このように、出願書類が公開されたことや、またその公開番号を、思わぬところから知らされることにもなり、でも、それはそれで役に立ったものです。