「意匠登録」を受けられる物品とは?!アイデアを権利化する

意匠の登録には、意匠法第3条の「意匠登録の要件」としての積極的要件を満たし、かつ意匠法第5条の「意匠登録を受けることができない意匠」の消極的要件に該当しないことが必要です。具体的な条件として、下記のものがあります。

1)工業上利用できるものであること

※この中で、「同一物の反復生産が不可能で、量産に適さないもの(一品生産的な工芸品)」や「自然物を主体にしたもの(天然物そのもの)」「純粋芸術に属する美術工芸品」などは、意匠法の保護の対象とはならない。

2)新規性を有すること

3)創作性を有すること

※以下のものは、創作の容易性から意匠として登録ができない。

①ありふれた手法による、置換の意匠、寄せ集めの意匠、配置の変更による意匠、構成比率の変更又は連続する単位数の増減による意匠

②公知又は周知の形状等をほとんどそのまま表にしたにすぎない意匠

③商慣行上の転用による意匠

4)先願意匠の一部と同一又は類似の後願意匠の保護除外

5)公序良俗に反しないものであること

6)出所の混同を生ずるおそれがないこと(他人の業務に係る物品と混同を生ずるおそれがないこと)

7)物品の機能を確保するために不可欠な形状のみからなる意匠でないこと

8)最先の出願に係る意匠であること

意匠の「不登録事由」とは、次のものをいいます。

・公の秩序を害する恐れがある意匠(元首の像、国旗など)

・善良の風俗を害するおそれがある意匠(人の道徳感を不当に刺激し、羞恥、嫌悪の念を起こさせるもの)

・他人の業務に係る物品と混同を生ずるおそれがある意匠

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