個人発明家のタイプもさまざま!アイデアを権利化する

世の中にはいろいろな性格(タイプ)の人がいるものだ。もちろん、個人発明家のタイプもさまざまだろう。ここでは、発明で成功した個人発明家たちに共通する素質、あるいはタイプを探っていこうと思う。

また、発明で成功した人には、性格以外にも他に、なにか共通項があるはずだ。それを突きつめていけば、そのまま「個人発明上の成功法則」が導き出せるのではないだろうか。

では、その共通項とは何だろうか? それは、他の人には思いもよらない奇抜な発想に長けていることか。あるいは、やはり人並みならぬ努力といったものなのか。

もちろん、それらもあるだろう。しかし、もっと根本的で普遍的な共通項があるはずだ。そこで、実際に成功した個人発明家たちの足跡を辿っていき、そこから成功に到った共通項を分析してみようというわけだ。

ところで、個人発明によってヒットした商品には、「洗濯機の糸くず除去具」、「オセロゲーム」、「オルファカッター」、「ダイエットスリッパ」、「ハボキ」など、どれもよく耳にする身近なものが多い。

そして、個人によるヒット商品を紹介している本の中には、以下のように、それらの商品の売り上げ額が掲げられていることもある。「『洗濯機の糸くずとり』は約600万個で150億円、『オセロゲーム』は2500万個で売り上げ500億円、『オルファカッター』は95年度の実績が45億円、『ハボキ』は1000万本で売り上げ約11億円!!・・・」といった具合だ。

こうした記事を読んだ人の多くは、個人のちょっとしたアイデアが億単位もの売り上げをもたらすヒット商品を生み出すこともあるのだと、あらためて認識し、「よし、では私もなにか発明しよう」と思うことになる。

ところが、実際になにかを発明してやろう、と思っても、そう簡単によい発想(アイデア)が浮かんでくるものではない。また、よい発想が浮かんだとしても、それを商品化するためには、そこに到るまでの数々のステップがあるのだ。

成功した個人発明家たちはみな、こうした数々のステップを踏んできたわけだ。それに、成功者の足跡を辿ってみると、ほとんどの人が、金儲けのために発明をはじめたのではないことが分かる。

ヒット商品につながった発明はみな、それぞれの発明家が乗り越えるべきテーマ(課題)として、自らが選択し、そして見事、その課題を乗り越えた結果としてあるのだ。つまり、お金は後からついてきた恰好になる。

だからといって、「発明で成功するためには、最初から金儲けを考えてはいけない」などというつもりはない。「金儲け」というのも、個人発明の立派な動機だろう。

ただ、金儲けだけが先走ると、どうしても発明するためのテーマがぼやけてきたり、あるいは発明自体への努力が続かなくなるといった傾向にはある。

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