とにかく狼藉三昧の建速須佐之男命をこれ以上、高天原に置いておくわけにはいきません。
高天原の八百万の神々は建速須佐之男命の爪と髪を切り落とし、葦原中国へ追放します。
そこで出会うのが八岐大蛇(ヤマタノオロチ)へ生贄にされてしまう足名椎命(アシナヅチ)と手名椎命(テナヅチ)の娘、奇稲田姫(クシナダヒメ)。
「どうだい、どうせ八岐大蛇に食われちまうんだから、その美少女を俺の嫁にくれんか?そうすれば八岐大蛇を退治してやるぜ?」
とロリコン丸出しにしたかはともかく、足名椎命と手名椎命、確かに八岐大蛇よりも落ちぶれているとはいえ神様、八岐大蛇を退治できるかは分かりませんが、建速須佐之男命の提案を受け入れます。
暴れん坊神様の建速須佐之男命にしてみれば、葦原中国の怪物退治など朝飯前の軽い一仕事、ミッドナイト・ラン(夜、近所へひとっ走りして買い物をする、つまり簡単な仕事というスラング)で終わってしまうことです。
しかも建速須佐之男命、八岐大蛇ごときと格闘するのもバカらしい、と酒をたっぷり用意、その酒をしこたま飲んで泥酔しているうちに八岐大蛇を切り刻むという、とても神様とは思えない方法で退治してしまいます。
これだったら神様じゃなくてもできただろうに…。