母に会いたいと泣き喚き、葦原中国の万物に災いをもたらした伊耶那岐命のバカ息子、建速須佐之男命は姉の天照大御神へ会うため、神々が住む高天原へ行きます。
しかし、バカ息子の悪評は当然、高天原まで届いています。
天照大御神は建速須佐之男命が高天原を奪いに来たと思い、女神から髭を生やし、あえて男神の格好をして建速須佐之男命に弓を引き、追い返そうとします。
そこで建速須佐之男命は高天原を奪いに来たのではない、という身の潔白を証明しよう、と天照大御神へ提案します。
これが宇気比(ウケイ)。
誓約とも表記されますが、要するに邪心がないことを証明するための占いみたいなものです。
この時の宇気比では天照大御神が建速須佐之男命の十拳剣を噛み砕き、建速須佐之男命は天照大御神の八坂瓊之五百箇御統(ヤサカニノイホツミスマル)を噛み砕きます。
そして天照大御神が吐き出した霧からは男神5柱が生まれ、建速須佐之男命が吐き出した霧からは女神3柱が生まれます。
建速須佐之男命の十拳剣から生まれたのが心優しい女神だったことから自分に邪心はないと建速須佐之男命、それ見たことか、と堂々、天照大御神へ勝利宣言します。
かくして、建速須佐之男命は高天原へ入ることを許されるのですが…。
まだまだ、建速須佐之男命、暴れん坊ぶりを見せつけてくれます。