黄泉国から追いかけてきた最愛の女神、伊耶那美命と壮絶な愛憎劇を繰り広げた伊耶那岐命は竺紫(つくし)の日向(ひむか)、阿波岐原(現在の宮崎市阿波岐原と言われています)で、禊(みそぎ)を行います。
ここでも神様、たくさん生まれます。
まず衣を脱ぐと、そこから12柱。川で身を清めると、さらに11柱。
これらの神様の中には底津綿津見神(ソコツワタツミノカミ)、中津綿津見神(ナカツワタツミノカミ)、上津綿津見神(ウハツワタツミノカミ)の海神、三柱もいます。
そして左の目を洗うと天照大御神(アマテラスオオミカミ)、右の目を洗うと月読命(ツキヨミノミコト)、そして鼻を洗うと建速須佐之男命(タケハヤスサノオノミコト)が誕生します。
最後に生まれた3柱は伊邪那岐から生まれた神様の中でも尊い存在とされ、三貴子(ミハシラノウズノミコ)と呼ばれます。
伊邪那岐は天照大御神に神々が住む高天原を、月読命には夜の国の統治を、そして建速須佐之男命には海原を治めさせるように命じます。
ここまでが天地開闢(テンチカイビャク)から国産み、神産みまでの話。
ここから先は天照大御神と建速須佐之男命による物語となります。
次の物語ではご存じ、天照大御神が天岩戸に隠れてしまう場面が出てきますので、お楽しみに。