伊耶那美命と伊耶那岐命の契り!日本神話初級講座
この島に降り立った2柱は結婚します。
ここの記述は古事記に因るものですが、とてもロマンチックなものではなく、子供に聞かせられる話ではありません。
でも、ここのコラムは童話ではないので、正直に紹介しましょう。
なにしろ、その後に続く重要な場面ですから。
男性神である伊耶那岐命が女性神である伊耶那美命に問いかけます。
「汝が身はいかに成れる(あなたの身体はどのようにできているのか?)」
伊耶那美命が答えます。
「我が身は成りなりて成合はざる処一処あり(私の身体は成長したけれど成長していないところがひとつあります)」
それを聞いた伊耶那岐命、狂喜乱舞、したかはともかく、こう答えます。
「我が身は成りなりて成り余れる処一処あり。この我が身の成り余れる処を以って、汝が身の成り合はざる処を刺し、塞ぎて、国土(くに)を産み成さんと以為(おも)ふ。生むこといかん(私の身体は成長して、成長し過ぎたところが一か所あります。その成長し過ぎたところで、あなたの成長していないところを刺して塞ぎ、国土を生みたいと思います。生むことはいかがですか?)」
成長していないところ、とか、成長し過ぎたところ、は各自、想像してくださいね?
それにしても、ダイレクトな口説き文句ですね。
現在の草食系男子、カプチーノをかき混ぜた後に、この台詞を使うというのはいかがでしょう?