長兄パルドルに続き、盲目の弟ヘズも失った(というか、最高神オーディンはヘズを許さず、妻の女神フリッグではなく他の女神リンドを孕ませてヴァーリという腹違いの弟を作り、そのヴァーリにヘズを殺させたのですが)最高神オーディンはロキに、とても最高神とは思えない復讐を行います。
まずロキを捕らえて洞窟に幽閉するとロキの(普通の息子)ナリを連れてきます。ロキの目の前でもう一人の弟、ナルヴィ(「スノッリのエッダ」ではヴァーリという突然に登場してきた弟になっていますが)を狼に変えると、狼は兄、ナリを真っ二つに切り裂き、神々はナリの腸を使ってロキを石に縛りつけちゃうんですね。
もう、目を覆いたくなるほどの残酷さ。
自分の息子を殺され、しかもその腸で縛りつけられるロキの心情、計り知れないものがあります。
憎しみは憎しみで返すという現在の中東情勢を予言しているかのようで悲しくなってきます。
もちろん神々のロキに対する復讐はこれで終わりません。
さらに想像を絶する恐怖の処罰をロキに下すのです。
それは…。
なんだか神話の世界というよりもスプラッタムービーみたいになってきましたが、次からロキの反撃が始まりますので、もうしばらくの辛抱を。