北欧神話!ヤドリギの矢

前回、母親フリッグによって不死身となったパルドルにも弱点、つまりヤドリギだけはパルドルを傷つけることができるところまで紹介しました。

では、その続きです。

母親フリッグからパルドルの弱点を聞き出したロキはさっそくヤドリギを手に入れ、矢を作ります。

そしてパルドルを中心とした宴に紛れ込み、パルドルの弟、ヘズと出会います。

ヘズは神々がパルドルの不死身を確かめている最中にも傍らでひっそりと佇んでいました。

というのも、ヘズは盲目のため、兄のパルドルの位置が分からず、弓を射ることも刀で斬りかかることもできなかったからです。

そこでロキは一計。

ヘズに「貴方も宴に参加しないと兄への敬意を示すことができませんよ、私がパルドルの場所をお教えしますから、この矢で射ってごらんなさい」などと、うまいことを言ったに違いありません。

盲目の弟、ヘズはロキに騙され、射った矢は見事に兄のパルドルの胸に突き刺さります。

不死身のパルドルも誓いを立てなかったヤドリギの矢によって絶命、死者の国であるニヴルヘイムへと旅立つのでありました。

神々はパルドルの絶命を悲しみますが、それでも救いの方法を母親フリッグが思いつきます。

しかし、その救いの方法をロキはまたも妨害するのです。

関連記事(一部広告含む):