さて、北欧神話の佳境に入る前に、白雪姫の話でもしましょう。
なんの脈絡もないじゃないか、って?
いえいえ、これが実は北欧神話と大きく関係しているんです。
トリビアの泉的に読んでもらえれば幸いです。
白雪姫はアメリカのディズニー版で有名になりましたが、元はグリム童話のひとつの物語に過ぎません。
このグリム童話、ご存知の方も多いと思いますが、グリム兄弟による、つまりドイツ人、さらに言えばゲルマン民族による創作なのです。
これが北欧神話との最初のつながり。
グリム童話、ディズニーやその他の編集によってずいぶんとロマンティックな物語に変わってしまいましたが、現在の道徳観念に照らし合わせると子供に聞かせられるようなメルヘンではなく、性的描写もあれば残酷な部分もあって、どちらかといえば大人の小説ではないのか、という趣もあります。
「ヘンデルとグレーテル」とか「白雪姫」にしても、オリジナル版は継母ではなく実母で、完全に家庭内虐待です。
とても、母親が子供に読んで聞かせるわけにはいきません。
白雪姫でもラストで散々、白雪姫を殺そうとした実母(物語では継母ですが)は企みがバレてしまい、王子との結婚式で真っ赤に焼けた靴を履かされて死ぬまで踊り続けるという、それを見てゲラゲラと笑っている白雪姫や王子たちの光景を想像するだけでも寒くなるほど残酷な結末が用意されていました。
グリム童話が長くなってしまいましたね。
次回、必ず北欧神話とくっつけますのでご勘弁を。