19世紀の偉大な作曲家、リヒャルト・ワーグナーが生み出した「ニーベルングの指輪」は北欧神話をモチーフにしています。
ここでは「ニーベルングの指環」について、詳しい解説は行いません。
なにせ上演時間は約15時間という長編のため、当時、ワーグナーのパトロンだったルートヴィヒ2世は出来上がった作品から上演しろと催促したくらいですから。
黒澤明監督が「七人の侍」を製作していた時、配給元である東宝の幹部がなかなか出来ない作品に対して催促、黒澤明監督は撮れているフィルムの中から予告編を製作したところ、幹部は黙って黒澤明監督の言うままになってしまった、という逸話を思い出します。
同じく黒澤明監督が「白痴」を撮り終えた後、東宝幹部があまりにも上演時間が長すぎることから編集で短くしろと催促、カット部分が多すぎることに「これ以上カットするならフィルムを縦に切れ!」と黒澤明監督が言ったことも思い出されます。
ワーグナーもそれくらい言っちゃえばよかったのに。
閑話休題。
ともかく、「ニーベルングの指環」は北欧神話をモチーフにしており、全世界の支配を可能とする魔法の指輪を巡って神や英雄、怪物などが戦いをする物語です。
ここで他の物語を思い浮かべた人、正解です。
そう、イギリスの作家J・R・R・トールキンによる「指輪物語」もまた、北欧神話をモチーフにした物語なのです。