ギリシャ神話を系統化した「神統記」

ギリシャ神話が西洋において広く伝承されたのは紀元前800年末頃の吟遊詩人、ホメロスによる長編叙事詩「イーリアス」と「オデュッセイア」の影響が強いと言われています。

この2つの長編叙事詩は英雄と神々の物語ですが、これに先立って神々の系譜をまとめた記述があります。

それはヘシオドスが書いた「神統記」で、「イーリアス」や「オデュッセイア」の物語として散在していたギリシャ神話がヘシオドスの手によって初めて系統化されました。

とはいってもギリシャ神話は膨大で、ヘシオドスの書いた系統的叙事詩でも時系列や相関図には矛盾が生じています。

ギリシャ神話に興味を抱いた人は、とりあえず「神統記」、「イーリアス」と「オデュッセイア」を読んでみて、自分なりの解釈をすると、より面白くなることは間違いありません。

ここで紹介したのは本当に一部です。

奈落のタルタロスとはどんなところだったのか?

プロメテウスが人間に火を与えた後、ゼウスはどのような罰をプロメテウスに与えたのか?

ゼウスの妻ヘラとはどのような女神だったのか?

今回、紹介した粗筋だけでも紹介しきれていない横糸がたくさんあります。

どれも面白い話なので、ぜひ自分で調べてみてください。

…そうそう、「残念な」神様、天球を抱え上げて苦痛の表情を浮かべるアトラスですが、ヘラクレスとの丁々発止以外にも、もうひとつ、「残念な」お話があるんですよ。

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