青銅の時代が滅びると、残ったデウカリオンとピュラは石から人間を作り出し、英雄の時代を築きます(この英雄の時代は2人が生き残ったので青銅の時代の後半であるという主張もあります)。
テバイ戦争やトロイア戦争など、英雄の時代になると神々の話というより人間が多く出てくる物語になり、さらに英雄の時代から鉄の時代になると、いよいよ現代になります。
現代といってもギリシャ神話が統括された紀元前700年頃の話ですね。
鉄の時代の人間は神々への畏怖を失い、嫉妬深く強欲で、道具を使って他の国や人から物を奪うようになりました。
母なる大地の腹を切り裂いて金や銀や鉄を掘り出し、それを元に戦争をするようになりました。
神々にはすっかり見放され、苦悩、煩悩、疲労から逃れることができません。
鉄の時代は相変わらずゼウスの支配下にあります。
つまり青銅の時代よりも神々に苦々しく思われている現代、鉄の時代はやがて青銅の時代のようにゼウスの怒りを買って、やがて滅ぼされるだろう、というのが鉄の時代の終わりです。
戦争ばかりしている神々に言われたくありませんが、貧しい旅人に人間の腸を入れたスープを出してはいけませんよ、という訓話です。
・・・違いますね。
それにしても鉄の時代の終わり、世紀末思想を崇拝している人たちが喜びそうな結末です。
To be continued.