巨人族ギガンテス(これは複数形で、単数形ではギガスと呼びます)は母である大地の神ガイアの命令に従って、自分たちを奈落タルタロスから救い出してくれたゼウスに総攻撃をかけます。
上半身は神の形、両足は龍の形をしているギガンテスは山々を引き裂き、燃え盛る樹木を投げつけて神々に戦いを挑みます。
もちろん、そんな下等な戦いに負ける神々ではありませんが、しかし戦いは結着がつきません。
じつはギガンテス、ガイアから「神々の手で殺されない」という運命を授けられていたのです。
いくら殺しても復活してくるゾンビみたいなものですから、神々が手を焼くのも無理はありません。
そこでゼウスは考えます。
「神様の手で殺せないなら、人間に殺させればいいんじゃね?」
さっそくゼウス、持ち前の生殖能力を発揮してエレクトリュオンの娘、アルクメネと一夜を共にし、戦闘能力の高い男子を産ませます。
神様が人間に子どもを産ませるなんてことができるの?などという心配はいりません。
すでにゼウス、アルゴスの王アクリシオスの娘であるダナエにペルセウスという半神半人を産ませている実績を持っているのですから。
そして、アルクメネから生まれた男の子がギリシャ神話における半神半人最大の英雄、ヘラクレスです。
To be continued.