ギリシャ神話初級講座のはじまり、はじまり。
「パンドラの箱」にまつわるエピソードは誰でも聞いたことがあるでしょう。
その箱を開けると人類に及ぼす全ての災いが飛び出し、それから人類は厄災に苦しめられることになるけれど、その箱には最後にひとつだけ飛び出さなかったものが残っており、それは「希望」だった、という話。
この部分だけが強調されて寓話的になり、「開けてはいけないもの、災いをもたらすために触れてはいけないもの」の慣用句として「パンドラの箱」という言葉が使われるようになりました。
この「パンドラの箱」、元話はギリシャ神話です。
で、最後のエピソードに関しては解釈の仕方もありますが、正確ではありません。
言ってみれば日本神話における「因幡の白兎」が童話の世界で変化したようなものです。
ギリシャ神話の取っ掛かりとしては誰でも知っている寓話、慣用句であるパンドラの箱を取り上げましたが、このパンドラの箱以外にも、私達の生活の回りにはギリシャ神話にまつわる単語が溢れています。
ギリシャ神話は膨大で時系列、相関図ともに複雑なので、まずはこの「パンドラの箱」から話を広げていくことにしましょう。
日本神話に負けず劣らず、ギリシャの神様たちもエキサイティングで残酷で、恐怖に怯える一面もあれば戦いに明け暮れる毎日も送ります。
とっても人間臭い神様たちです。
To be continued.