モルドレッド軍との戦いで、今や風前の灯火となったガウェインはアーサー王の腕に抱かれて言います。
「もし、自分が和睦に反対しなければ…ランスロットを許していたら…こんな事態を招くことはなかったでしょう。ランスロットに手紙へ手紙を書かせてくれまいか」と。
その手紙の内容は「私は死ぬ。君に責任はない。どうか、すぐにイングランドへ戻って王を助けて欲しい」。
しかしその手紙が届く前にモルドレッドとアーサー王の戦いは決着がついてしまいます。
最後は壮絶な戦いとなり、モルドレッドはアーサー王の槍に腹を突き抜かれると、そのまま身体を前に突き出し、手の届く距離まで近づくと渾身の力でアーサー王の兜を叩き割ります。
その傷が元でアーサー王は瀕死の重症を負います。
最後に残った円卓の騎士はペティヴィアだけ。
アーサー王はペディヴィアに湖の畔まで連れていくように命じます。
湖には湖の乙女が舟を用意して待っていました。
ペディヴィアは舟にアーサー王を乗せると、ゆっくり湖の彼方に消えていったそうです。
ペディヴィアは失意の中、森を彷徨っていると真新しい墓を見つけます。
その墓には、こう刻まれていました。
「過去の王にして、また未来の王なるアーサー、ここに眠る」と。