温泉と銭湯が同じ独特の日本文化であるのに似ていて非なるもの、というのは銭湯が日本風俗と大きく関わり、歴史の中でその形態をつねに変えてきたことが理由です。
銭湯の源流は寺院の浴室にあります。
仏教伝来と共に設けられた浴室は僧侶が身を清めるための施設でしたが、貧困層や病人も施浴と称して浴室を開放した記録が残されています。
この浴室は現在のサウナのような蒸し風呂だったといわれています。
銭湯の多くが屋根を切妻造にし、脱衣所の空間を高くして格天井をしつらえたのも寺院が銭湯の源流であるという伝統を守った証です。
現在でも東京の「大黒湯」などで格天井を見ることができます。
蒸し風呂の形態が湯を張って不特定多数が入浴できるようになったのは江戸時代から。
銭湯がもっとも華やかな時代で、庶民の集会場や娯楽施設的役割も持っており、しかも混浴…と、銭湯の歴史を語り出すとコラムが終わってしまうのでこの辺りで止めておきましょう。
銭湯の歴史を詳しく勉強したい人はぜひ、銭湯検定を受けてくださいね。
ちなみに日本銭湯文化協会は無料でiPhone/Android用の銭湯検定アプリを配布しています。
銭湯検定の4級試験がランダムに出題されるアプリなので、受検してみたい人はとりあえず、このアプリにチャレンジしてみてはいかがですか?