公営ギャンブルが行われるスポーツはプロになるための資格取得がとても厳しいのですが、それ以上に厳しいのが棋士の世界。
棋士には将棋と囲碁の2種類があるので、まずは将棋から解説していきましょう。
将棋の世界ではアマチュアは選手と呼ばれ、プロだけが棋士と名乗ることができますが、そのためにはまず日本将棋連盟が運営している奨励会に入会しなければなりません。
この奨励会に入会するだけでも試験があって誰でも入れるわけではないのですが、奨励会が六級から三段までで構成されており、会員同士でリーグ戦が行われ、勝ち上がると昇級していきます。
半年単位の1回のリーグ戦で上位2名だけが四段に昇格して、晴れて棋士と名乗ることができますが、26歳までに四段になれない場合、退会させられてしまいます。
はっきり言って26歳までに四段になれなければ棋士とやっていくのは難しいから、早めに他の進路を考えなさいという親心でしょう。
なにしろ奨励会そのものが天才児の集まりですから。
じつは四段昇格に失敗して退会させられた人の救済措置として指導棋士という職種もあるのです。
棋士にはなれなかったけれど、生涯、将棋から離れられないという人向きですね。