ストレスが強くなると自律神経は交感神経系を活発にするという話を前項でしました。
交感神経系は闘争か逃走を選択させるために身体を準備します。
しかし、この準備期間が長くなるほど身体に悪影響が及びます。
筋肉への血流を多くするために血管を縮小させて血圧を上げるので、心筋症や高血圧の危険が高まることがもっとも危険な因子となりますが、それ以外でも胃腸の抑制を行うので緊張が解けた時の暴飲暴食による胃腸障害、緊張時間が長いために副交感神経系への切替がうまく行われず不眠症になることもあれば、緊張が解けた時の大きな倦怠感に襲われることもあります。
したがってストレスを弱めるためには副交感神経系の働きを正常にしなければなりません。
ストレスが高まって自律神経失調症を発症すると、医療機関では抗不安剤を処方しますが、これは交感神経系を麻痺させ、副交感神経系の活動を高める作用を持っているからです。
ただし自律神経系に薬物投与すると、自律神経系そのものが薬物依存する可能性が高くなるので、日頃から自律神経系を正常に保つための配慮が必要です。
以上が、ストレスと上手く付き合う十ヶ条の第8条、自律神経系をできるだけ正常に保つ!を掲げた理由です。