前項では自分のストレスを理解することが大切、他の人と必ずしもストレスの耐性が同じではない、と説明しました。
この項では、例を上げて他の人とストレス耐性の違いにおけるストレス予防法を説明しましょう。
仕事を例にすれば、必ず仕事の内容に向き不向きがあります。
本来であれば組織が人員の適正を考慮し、適所に配置すれば効率は上がるのですが、組織の機能や能力が低いと実現が難しく、時には本人の意向に関わらず不適所に配属されるのはよくあることです。
極端な例で言えば、人前で話すことが苦手な人が営業職に配属されてしまえば大きなプレッシャーが日常的にのしかかり、失敗してストレッサーを発生させ、ストレスを抱え込むことは避けられない状況でしょう。
この場合、人前で話すのが苦手、という原因がプレッシャーやストレッサー、ストレスすべてに関わってきます。
そこで、人前で話せるように努力する、のではなく、人前で話すのが苦手です、と最初にカミングアウトしてしまうのが有効な手段です。
ただし、カミングアウトしただけでは仕事になりません。
できるだけ人前で話をしなくても済むような正確な書類の作成方法を身につける、話さなくても済むような見やすいグラフィックを作成するなど、別の有効的な手段を取得してください。
その習得した方法が有効であるほど、ストレスにつながる原因は微小になり、プレッシャーも最小限になって仕事が楽しくなるはずです。