今の世の中、「ストレス社会」などと呼ばれているほど、ストレスが身の回りに溢れているように見えます。
学校や会社の人間関係、子育て、体調の変化や加齢による不定愁訴の不安まで、最近は情報の多様化と分散から複雑さが増し、本人がストレスと感じる対象とその内容が本人しか分からず、他の人から見えにくくなってきているのが最近のストレス事情の傾向といえるでしょう。
交流関係を広げるために始めたSNSが逆にストレスの原因になる、などということは以前には見られなかった現象のひとつです。
また社会全体もストレスの枠を拡大し、多用しているのでちょっとした体調不良や精神的不安定をすぐにストレスへ結びつけて解決しようとする傾向も見られます。
つまりうまくいかないこと、ワケのわからないことは回りも自分もストレスのせい、としてしまうわけですね。
ストレスは確かに種類によっては神経性胃炎から自律神経失調症、ひどくなればパニック障害や社会不安障害といった日常生活に影響を及ぼす病気に発展する可能性もあります。
しかし、これらの病気を発症しているわけではないのに、うまくいかないことやワケのわからないことをすべてストレスのせいにしている人が、なんと多いことでしょうか。
ストレスを感じている人は、まず、その要因が本当にストレスであるか、それを認識する必要があります。