人間に限らず、生物には恒常性があります。
英語ではホメオスタシス、ギリシャ語ではホモイオスタシスですね。
これは生体の状態を生体内部、あるいは外部の環境に関わらず、常に一定の状態、人間でいえば健康であろうとする生体の機能のことです。
ウイルスが体内に入り込んだ時、熱を出して体内ウイルスを死滅させ、身体を元の状態に戻そうとする、あるいは冒頭でご紹介したように、体内に水分が不足してきたら水が飲みたい、という欲求を発生させる指令、これらは生体の恒常性に因るものです。
つまりストレスも緊張も、この恒常性が起こすものであり、けっして病気や性格のものではなく、生体の状態を一定に保とうとするための生体機能なのです。
この恒常性を機能させているのが自律神経系。
交感神経と副交感神経があることはご存知ですね。
誤解されているのが、交感神経は昼間働いて、副交感神経は夜に働く、という知識。
いえいえ、そんなことはなく、両方とも日夜を問わず活躍してくれています。
この交感神経と副交感神経の働きをもう少し理解するだけでも、ストレスや緊張に対してうまくつきあいができるようになり、リラックス方法やその効果も自分で見出すことができるはずです。