「山道などを歩いていて、脱皮した蛇の皮を見つけたら、それを拾って財布の中に入れておくとよい!」
これは、昔からよく言われている民間伝承の1つである。
アナタも1度くらいは聞いたことがあるだろう。
もちろん、「財運」や「金運」をアップするための、いわば「おまじない」として伝えられるものだ。
では、どうして蛇が脱皮した後の皮に、そんなありがたい金運上昇の効果があるというのだろうか。
日本には古くから「蛇」そのものを「再生」の象徴として、神聖視してきた、という経緯がある。
これは、蛇が脱皮するごとに大きく、そして力強く成長していく、そんなイメージとも重なっているのだろう。
つまり、昔の人はその成長力にあやかろうと、蛇の皮をお金を増やすための「まじない」として大いに利用していた、ということになれば冒頭の言葉も十分に頷けよう。
ただし、金運をもたらす「聖なる蛇」のイメージというのは、本来「白蛇」にあったのだ。
白蛇は七福神にも名を連ねる、財運を司る弁財天(弁天)の化身とされており、今でも弁天信仰のある地には、そのシンボルとしての白蛇が祀られているのを見ることができるだろう。
また、弁天信仰の地などに湧き出た水(霊水)で財布の中のお金を洗うと、そのお金が増えるという昔からの信仰もある。
これは神奈川県鎌倉市の「銭洗弁財天」(宇賀福神社)という言葉からも分かるはずだ。
従って、蛇の脱皮した皮を金運アップの「まじない」として用いる場合は、正確には弁財天の象徴である「白蛇の皮」を財布に入れる、という見方もできるのだ。
しかしながら、普段の生活の中で蛇の皮をそう簡単に見つけることはできない。
ましてや本来の白蛇(つまり、アルビノ:白子の蛇)のものなら尚更である。
では、どうすればこのおまじないを日常の中でアナタが容易に行うことができるのか。
ここでは、自分で画用紙に白蛇のイラストを描いて、それを財布の中に入れておくという、誰にでもできる、いわば「白蛇の象徴画」活用法をオススメしたい。
絵に自信のある人は、聖なる白蛇とともに、美しい弁財天の姿も一緒に描くとよいだろう。
丹念に描くことによって、それを財布に入れる前から、アナタには弁財天の功徳が与えられることが約束されたようなもの。
ぜひお試しあれ。