神社は恋のおまじないだけでなく、人間の欲望に対して鷹揚なところがあり、さまざまな欲望を叶える神様が祀られています。
もちろん、お金にも。
単一神を祀る宗教は欲望がご法度となるのですが、なにしろ日本の神道は八百万の神様がいるわけですから、当然、お金の神様も存在しているのです。
かなり都合の良い話ではありますが。
したがって宝くじを買ったり、一攫千金を狙ったりする時は、ぜひお金の神様が住まわれる神社に行ってお参り、お呪いをかけてもらいましょう。
たとえば新宿にある皆中稲荷神社。
本来、かいちゅういなり、と読みますが、俗に、みなあたる(皆中)の稲荷と呼ばれています。
宝くじ購入には心強い神社ですね。
江戸時代の寛永年間、現在の新宿の地に鉄砲組百人隊が駐屯していました。
百人町という名前の由来ですが、この鉄砲隊、ちっとも的に当たりません。
ある日、鉄砲組与力(隊長みたいな人ですね)の枕元に皆中稲荷の大神が立ち、霊符を示したといいます。
与力、不可解な思いを抱いたまま皆中稲荷神社に隊員共々参拝したところ、隊員の射撃率が格段に進歩、百発百中だったとか。
ここから「みなあたるの稲荷」と呼ばれるようになったのですが、みなあたる、と聞けば射撃の必要がない現代、宝くじ祈願となるのは状況の必須。
みなあたったら宝くじにならないだろう?と細かいことを気にしてはダメです。
なにしろ、おまじないは自分だけに効く、と思うところが基本なのですから。