『匂い』で自分にない免疫反応システムを持つ男を嗅ぎ分けるという実験に参加した女性の被験者は、月経周期の排卵期の人が選ばれました。
女性は排卵期になると臭覚が敏感になるというのがその理由で、排卵期の臭覚に関する実験は名古屋女子大でも行なわれて立証されています(一方で東京女子医学大学の実験では排卵期には臭覚が低下、男性の『匂い』が気にならなくなり、男性を惹き寄せやすくなっている、という実験結果もあり、正直、どっちなのかわかりません)。
つまり妊娠しやすい時期ほど『匂い』から自分にない免疫反応システムを見つける本能が働く、ということですね(東京女子大学の実験においても男性を惹きつけるという意味では本能的といえるでしょう)。
これだけを見ても女性が子孫を残すための本能がいかに優れているか、男からは想像もつかないほどの神秘的生命力といえるのであります。
例外となった『匂い』を選んだ女性は自分の遺伝子型と似た遺伝子型であることが判明しました。
この例外を選んだ女性に共通していたのはピルを服用していたことです。
つまり擬似的に妊娠をしている女性は異性を求めようとするのではなく、自分の出産を助けてくれる自分の同族を求めようとしているのではないか、というのがヴェーデキント博士の見解です。
…女性の深淵を覗いたような気分になってきませんか?