小規模単位の自治体が行う婚活

県単位ではなく、もっと過疎化が進んでいる町村単位でも独自で就活しているところは多くあります。

たとえば宮崎県の西米良村。

内陸部に属し、面積の96%は山林で、宮崎県ではもっとも人口の少ない村ですが、あえて婚活と謳わず、ワーキングホリデー制度を設けています。

昼夜の温度差が激しいため、この気候を生かして柚子や花の栽培が盛んですが、種まきや出荷時は繁盛期になるので外部から人を招き、農作業を手伝った賃金で宿泊や食事を賄えるシステムを取っています。

村民との交流から定着する人もいるそうです。

福島県の昭和村では伝統的な「からむし織り」の研修制度を設けています。

当初、この伝統的な織りの後継者を求めることと定住者や婚姻の確保が目的でしたが、予想以上の反応から村民が「からむし織り」に対して誇りを持つようになりました。

訪れた女性も、モノ作りがしたい、自然の中で暮らしたい、という志望の人が多いことから、研修制度が結婚対策という意識は薄れ、後継者の中から自然と結婚する人が生まれればいい、という意識に変わってきているそうです。

地方の過疎化対策に婚活イベントや研修制度などがどこまで有効で持続性があるか不明ですが、本来、都市機能を分散させて地域活性化を図るという国政がまったく機能していない以上、こういった活動に期待を寄せるしかありません。

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