縁結びの総本山、出雲大社に祀られている大国主はその若き頃から2人の女性神に愛されるというモテ男ぶりを見せていますが、じつはその後も他の女性神を妻に娶り、多くの子孫を残しています。
「古事記」には180柱、「日本書紀」には181柱(神様を数える助数詞は『はしら』と読みます)と書かれており、その妻となった女性神も系図を見る限り6柱もいます。
沼河比売(ヌナカワヒメ)には家の外から求婚の歌を詠んで翌日に二柱は結婚していますし、系図には建速須佐之男命と天照大神の間で交わされた誓約から生まれた多紀毘理売(タギリヒメ)とも結婚、2柱の子孫を残しています。
まー、なんて浮気者なんでしょ!と怒る女性(もちろん男性も)いるでしょうけれど、大国主のように多くの妻を娶ったからこそ日本には八百万の神様がいるわけですね。
伊弉諾(イザナギ)と伊邪那(イザナミ)のように夫婦でもいっぱい神様を産んでいるじゃないか、と言われれば返す言葉もございませんが。
大国主が縁結び神様の総本尊と言われるのは、この多数の女性神と結ばれたことも諸説のなかで大きな位置を占めています。
全国にある有名な縁結び神社、その謂れは、それぞれの神社を祭っている神様が大国主であるから、ということなんですね。