食養という考え方の東洋医学を理解するためには、基本となっている「陰陽学説」と「五行学説」という古来中国の哲学を考えてからではないと、食養しようとしても上手くいきません。
「食養=薬膳」という風に簡単にくくりつけて、薬膳のためのレシピ本を購入する前に、中国哲学の観点からみた食養を学びましょう。
◆陰陽学説
東洋医学の基本となっている中国哲学の一つです。
この世に存在するものは「陰」と「陽」に分けることができ、陰陽それぞれにお互いの影響を受け合いながら1つのものを作り上げるという考え方です。
たとえば、男性は陽に対して女性は陰であり、夏は陽に対して冬は陰であるというような考え方です。
こういった陰陽が人の体にも存在し、この陰陽のバランスが崩れてしまうことで、人の体は不調を感じると言われています。
つまり、陽が多すぎても、陰が多すぎても体は正常ではなく陰陽両方ともに同じだけの陰陽が存在しお互いに影響し合わなければ、体が正常に機能しないのです。
この陰陽学説を理解することで、陰が足りない部分には陽の食材を用い、陽が多すぎる場合は陽を抑える陰の食材を使うなどして、日々の体調を食養でコントロールしていくことができるのです。
◆五行学説
陰陽学説と共に、東洋医学の大元になる五行学説も中国古来の哲学です。
この五行学説は自然界にあるものの性質は全て、「木火土金水」の5種類に分ける事ができ、この五行がそれぞれ組み合わさってバランスを保っているという考え方です。
例えば季節をこの五行に当てはめると、草木が芽吹く春は「木」の性格を持ち、暑い夏は「火」の性格を持ちます。
長雨の続く梅雨は「土」の性格、晴れの日が多く過ごしやすくなる秋は「金」の性質を持ち、寒い冬は「水」の性質を持ちます。
このように人間の体も五行に分けることができ、それぞれが関係しあって体というものが成り立っているのです。
しかしこの五行の性質はお互いに関係して助け合う関係の性質と、そうではなく抑制し合う性質nものとあります。
つまり食材にもこの五行があるように、助け合う性質同士の食材を組み合わせることは良くても、相性の悪い食材通しを組み合わせたものを摂取することで体調崩してしまうという考え方です。
ついつい療養中の食事では体に良いという食材だけを集めて摂取してしまいがちですが、そういった関係性や自分の体に何が足りず、どう影響させたいかを考えて摂取することを頭に入れておく必要があるのかもしれませんね。
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