友情を描いた映画はそれこそ星の数ほどありますが、タイトルが見事に結末を暗示している作品が邦題「さらば友よ」です。

1968年の製作ですから完全に名画の部類に入りますが、そのストーリーや気の利いたカット、主人公たちのカッコよさは今でも色褪せてはいません。

やや複雑なストーリーなので粗筋は省きますが、この映画の原題は「Adieu l’ami」で、お分かりのようにフランス語、つまりフランス映画ですね。

フランス語に詳しい人ならお分かりでしょうけれど、一般的な別れの言葉は「Au revoir」とか「A bientot」を使います。

さようなら、とか、またね、なんて意味ですが、「Adieu」は死者に対して言ったり、永遠の別れを告げる時に言ったりする決別の挨拶になります。

非日常的な空間から生まれた固い友情ですが、故あって二度と友達と呼び合うことができなくなった主人公のバランとフランツが、酒場でグラスを慣らしてこの原題を言うシーンが最高にカッコいいし、それが見事に結末に活かされています。

こんな形の友情は一般人にできるものではありませんが、2人の男性の友人に対する姿勢は誰でも真似できるものでしょう。

本当の友情って何?なんて悩んだ時、ぜひお勧めしたい映画です。

フランツを演じたチャールズ・ブロンソンはこの映画で大ブレイク、日本でもCMに起用されるほどになりました。

「ん~、マンダム!」

これも名言のひとつですね、オジサンたち。

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