「そうか、お前がルパン三世か。名前が分かってよかったぜ。名前を知らなきゃ墓を作ってやれねえからな」
第五話「血塗られた三角」では、初めてルパン三世と次元大介が対峙します。その時の次元の台詞がこれ。
台詞からも分かるように、最初はお互い、アウトロー同士ということで完全に反目しています。
物語は、峰不二子が求めるエジプトの秘宝を盗もうとしたルパン三世と、金のために同じ秘宝の盗みを依頼された次元大介がピラミッドの中で出会い、対決するという形で、峰不二子は脇役的存在。
拳銃で撃ち合い、銃弾がなくなれば殴り合い、騙し合いながらも両方が生存するために団結する時もある、というクールな展開です。
まるで「さらば友よ」という映画のワンシーンを彷彿させるストーリーですね。
とくにお互いの台詞の掛け合いが絶妙で、気の利いたハードボイルド小説を読んでいる雰囲気になります。
例によってお宝強奪は失敗しますが、峰不二子が舞台から去った後、2人はもう一度、対決します。
もちろん決着はつきませんが、その最後の台詞がこれ。
「覚えておくぜ、ヘナチョコ」「次元だ。次元大介」「そいつは覚えておく自信がねえ」
相手を認めた男同士だけが分かり合える名セリフですね。