『俺がなぜ銭形か?この身に流れる血が叫ぶからだ。ルパン一族を根絶やしにしろとな』
第四話「歌に生き、恋に生き」で銭形警部は本編の中で初めてルパン三世と対峙、その時、ルパン三世からの問いかけに対して、銭形警部が言う言葉です。
第四話は次元、五エ門に続いて主要人物の銭形警部にスポットライトが当っていますが、とくに最近の作品に見られる滑稽な姿はどこにもなく、部下からも畏敬の念で見られる本来の銭形像を表わしています。
とくに冒頭は度肝を抜かれる展開。
なぜか捕まってしまった主人公の峰不二子と、いきなり警部室でエッチしちゃうのですから。
状況的に見て、銭形警部が峰不二子の色仕掛けに眼の色を変えて乗ってきた、というわけではなく、むしろ付き合ってやった的な横柄さを持っています。
もちろん峰不二子、釈放を目的に色仕掛けしたのですが、銭形警部、容赦なくエッチだけではなく交換条件を持ち出します。
「これだけで十分じゃないの?」という峰不二子に銭形警部は一言。
「泥棒風情の安い身体でか?」
インチキ教団の教祖やチャイニーズマフィアのドンを虜にする絶世の美女を娼婦扱いするのだから、「LUPIN the Third-峰不二子という女-」の銭形警部、筋金入りのハードボイルドです。